- その日から軽い食事のできる、ALL-on4インプラントとは?
- どのような方に適している治療か
- 治療紹介
- ALL-on4インプラント 3つの特徴とメリット
- 従来のインプラントとALL-on4の違い
- 治療後に得られる生活の変化
- 使用されるインプラントの本数と配置
- 入れ歯や通常インプラントとの比較
- 当院でのサポート体制
- 治療の流れ
- オールオン4に関するQ&A
- インプラント治療における一般的なリスクや副作用
その日から軽い食事のできる、ALL-on4インプラントとは?
「もう一度あの頃のような歯が蘇ったら…」
「入れ歯とサヨナラできたら…」
「治療に何ヶ月もかけていられない…」
こんなお悩みをお持ちの方、いらっしゃるのではないでしょうか。
当クリニックでは、多くの歯を失った方向けに、その日のうちに歯を入れるALL-on4、ALL-on6インプラント治療を行っております。総入れ歯の方や、歯周病で多くの歯を失った方にお勧めです。
ALL-on4インプラント 3つの特徴とメリット
ALL-on4(オール・オン・フォー)インプラントの特徴として、大きく以下の3つが挙げられます。
1:無歯顎(歯がない人、または歯をすべて抜く必要がある人)に対して、たった4本のインプラントを埋入することで対応できます。
※上顎で骨が軟かい方は、6本のインプラントで対応します。
2:真ん中の2本は真っ直ぐに、脇の2本は斜めに(傾斜埋入)することで、効率的に上部構造を支える。
3:その日のうちに仮歯を入れ、機能させる(即時荷重インプラント)
上記の方法で、以下の大きなメリットが実現できました。
- 骨移植を(ほとんどの場合)避けられる
- 治療費用が安くなる
- 手術当日すぐに歯が入るので、安心して手術を受けられる
当クリニックでは、インプラント治療においても最先端の「ALL-on4オール・オン・フォー・インプラント治療」を行っています。最大の特徴は、その日のうちに歯を固定します。総入れ歯の方や多くの歯を既に失っている方、また、歯周病で多くの歯がグラグラしている方に最適です。
従来のインプラントとALL-on4の違い
これまでのインプラント治療は、歯のないところに1本ずつ埋入していました。ですから、多くの歯を失うと埋入するインプラントの本数もそれだけ多くなります。 また、数ヶ月間は人工の歯を装着できませんでした。
しかし、オール・オン・フォーは、これらのデメリットを解消しました。片顎に埋入するインプラントは4~6本(総入れ歯の方)です。本数が少なければ、費用や体にかかる負担が少なくてすみます。何より手術の回数が減りますので、リスクも負担も軽減します。
また、インプラント体を埋めたその日に仮の歯を固定しますので、その日から軽い食事ができます。本来はこのような事はありえません。それができるのがAll-on4なのです。
諦めないでください。1日で美しい口元が蘇ります。そして、何でも噛める健康なお口になって心身ともに健康になりましょう。 特に総入れ歯に悩んでいる方は、ワンデーインプラントに最適です。その日のうちに、自分の歯を手に入れるチャンスはすべての人にあります。当クリニックでは、患者様の口腔内改善のためにチームアプローチに積極的に取り組んでいます。
そして、当クリニックを訪れるすべての方に100%ご満足いただけるよう、日々技術の向上に努めております。
治療後に得られる生活の変化
歯を失ったままにしておくと、食事のしづらさや見た目の変化、さらには自信の低下など、日常生活にさまざまな影響が現れます。ALL-on-4インプラント治療(オールオンフォー/全顎インプラント治療)は、これらの悩みを解決する選択肢のひとつとして注目されています。ここでは、治療後に期待できる生活の変化をわかりやすくご紹介します。
1. 食事を楽しみやすくなる
歯を失った状態や従来型の総入れ歯では、硬い食べ物や粘り気のある食品を避けなければならない場面が多くあります。入れ歯がずれて噛みにくかったり、噛む力が十分に伝わらなかったりすることも少なくありません。
インプラントはあごの骨に固定された人工歯根を土台とするため、天然の歯に近い感覚で噛むことができるとされています。個人差はありますが、従来の入れ歯では難しかった食材を食べやすくなる可能性があり、食事のバリエーションを広げやすくなります。食べたいものを無理なく味わえることは、日常の満足度や栄養バランスの向上にもつながります。
2. 発音が安定しやすくなる
歯の欠損や入れ歯のズレは、発音のしやすさにも影響を与えることがあります。特に「サ行」や「タ行」など、舌や歯の位置が重要な音は発音しづらくなることがあります。インプラント治療では、人工歯がしっかりと固定されるため、発音の安定性を保ちやすいといわれています。会話中に入れ歯が動く心配が少なくなることで、人前で話すときの不安も軽減される可能性があります。
3. 表情やフェイスラインの変化
多くの歯を失ったままにすると、あごの骨が痩せて口元がくぼみ、老けて見えることがあります。インプlantによる治療では、失った歯を補うことで口元のバランスを保ちやすくなり、顔の印象が変わることもあります。表情が自然になり、笑顔に自信が持てるようになったと感じる方も少なくありません。
4. 心理的な自信の回復
「人前で笑うのが恥ずかしい」「会食の場でうまく食べられない」といった不安は、生活の質に大きな影響を与えるものです。インプラント治療を行った方の中には、食事や会話を楽しめるようになり、外出や人との交流が増えたと感じる方もいらっしゃいます。これにより、気持ちが前向きになり、日常生活の充実につながるケースがあります。
使用されるインプラントの本数と配置
上顎と下顎でのインプラント本数の違い
ALL-on-4インプラント治療は、その名の通り「4本のインプラントで全ての歯を支える」ことを目的とした治療法です。ただし、実際に必要となるインプラントの本数は、あごの状態によって変わることがあります。
特に下顎は骨の密度が比較的高いため、4本のインプラントで安定した支持を得られることが多いです。一方、上顎は骨が柔らかい傾向にあり、患者様の骨の状態によっては、5本または6本のインプラントを使用してしっかりと固定する場合もあります。こうした本数の違いは、事前のCT撮影や精密検査で骨の量や質を確認し、患者様ごとに適切に判断されます。
インプラントを斜めに埋め込む理由
従来のインプラントでは、すべてのインプラントをあごの骨に対してまっすぐに埋め込むのが一般的でした。しかし、上顎や奥歯の部分では骨の厚みが十分でないことも多く、その場合は追加で骨を増やす処置(骨移植やサイナスリフトなど)が必要となることがありました。
ALL-on-4では、奥歯にあたる部分に埋め込むインプラントをあえて斜めに角度をつけて固定します。これにより、骨の厚みが比較的残っている前方部分を活用できるため、広い範囲の人工歯を4本のインプラントで支えることが可能になります。結果として、外科的な骨移植を回避できる場合があるのが特徴です。
骨移植を回避できる可能性について
歯を失ってから時間が経過すると、あごの骨は少しずつ痩せていきます。特に上顎は骨の質がやわらかく、通常のインプラントを多数埋入するには骨量が不足してしまうことが少なくありません。
そのような場合でも、ALL-on-4では奥のインプラントを斜めに埋入する技術を用いることで、残っている骨を有効に利用できる可能性があります。これにより、すべての症例に適応できるわけではありませんが、骨移植などの大きな追加手術を避けられるケースもあります。
入れ歯や通常インプラントとの比較
歯を失ったときに選べる治療法には、総入れ歯・部分入れ歯、ブリッジ、インプラントがあります。それぞれに特徴があり、費用や治療期間、使用感などは異なります。ここでは、特に「ALL-on-4インプラント治療」と、従来の入れ歯・通常のインプラントを比較しながら、それぞれの特徴や検討すべきポイントをご紹介します。
1. 費用面の違い
総入れ歯(保険適用)
保険が適用されるため、初期費用を大きく抑えられるのが最大の利点です。ただし、使用できる素材に制約があり、見た目や装着感で限界を感じる方もいます。
通常のインプラント
失った歯の本数ごとに1本ずつインプラントを埋める必要があり、多数の歯を失った場合には費用が高額になることもあります。
ALL-on-4インプラント
少ない本数のインプラントで多くの歯を支える設計のため、通常のインプラントを多数埋める場合に比べ、費用面の負担を抑えられる可能性があります。ただし保険適用外であることが多く、治療費は自費となるのが一般的です。
2. 治療期間の違い
入れ歯
型取りから完成までの期間が比較的短く、数週間で使い始められる場合が多いです。
通常のインプラント
インプラントを埋めた後、骨としっかり結合するまで数か月の治癒期間が必要です。その間は仮歯を使用することもあります。
ALL-on-4インプラント
状態によっては、手術当日に仮歯を装着し、すぐに食事や会話ができるケースもあります。ただし骨の状態や全身の健康状態によって、治療期間は変わることがあります。
3. 快適性・見た目の違い
総入れ歯
着脱式で手入れしやすい一方、使用中に動いたり外れやすかったりすることがあります。噛む力は天然歯と比べると弱くなりがちです。
通常のインプラント
1本単位で歯を補うため、見た目が自然に仕上がりやすく、噛む力も回復が期待できます。周囲の歯に負担をかけにくい点もメリットです。
ALL-on-4インプラント
インプラントを斜めに埋め込み、少ない本数でしっかりと義歯を支えることを目指した治療法です。固定されているため、食事中や会話の際に入れ歯が動く不安を軽減し、自然な見た目に近づけるよう設計されます。
当院でのサポート体制
1. 専門医による丁寧な診査・診断体制
インプラント治療では、まず患者さまのお口や全身の状態を正確に把握することが何より大切です。私たちは歯科用CTによる三次元的な骨の状態の把握や、口腔内写真・模型による噛み合わせの確認など、精密な診査を行います。
また、全身の健康状態や持病、日常生活でのご要望についても丁寧にヒアリングし、治療計画を立てます。治療に伴うメリットだけでなく、リスクや注意点についても分かりやすくご説明し、ご理解いただいたうえで治療に進めるよう心がけています。
2. 技工士との密接な連携体制
インプラント治療で欠かせないのが、人工歯の製作を担う歯科技工士の存在です。人工歯は単なる「人工物」ではなく、患者さまの顔立ちや口元の調和、噛み合わせに大きく影響します。当院では経験豊富な技工士と連携を取り、色調や形態を細かく調整しながら製作を行います。
技工士とのスムーズな情報共有により、より自然で快適に使える義歯を目指しています。また、必要に応じて技工士が直接立ち会い、細やかな調整を行うことも可能です。
3. 治療後も安心できるアフターケア
インプラントは治療後のメンテナンスがとても重要です。毎日のご自宅でのお手入れに加え、定期的な歯科医院でのクリーニングやチェックを行うことで、インプラントや残っている歯を健康に保つことにつながります。
当院では、治療が完了した後も定期検診やメンテナンスのプログラムをご案内し、長期的に安心して生活を送っていただけるようにサポートしています。
まとめ
ALL-on-4インプラント治療は、失った歯を補うための方法のひとつであり、しっかりと噛める感覚や自然な見た目を目指す方に適している可能性があります。しかし、すべての方に同じ治療が向いているわけではなく、骨の状態や健康状態によって適応が異なります。
山手歯科クリニック大井町では、専門医による診査・診断、信頼できる歯科技工士との連携、そして治療後の継続的なアフターケアを通じて、患者さまが安心して治療を選択できるよう丁寧にご説明いたします。まずはお気軽にご相談いただき、最適な治療方法を一緒に検討していきましょう。
治療の流れ
Step1 初診相談・カウンセリング(無料)
まずはじっくりとお話を伺うことからスタートします。現在の症状やお悩み、ご希望、ご不安などを丁寧にお聞きし、患者様にとって必要な治療が何かを一緒に考えていきます。
カウンセリングの段階では、治療を無理に勧めることはありません。費用や治療期間、治療の選択肢なども含めて丁寧にご説明しますので、まずは「話を聞いてみよう」というお気持ちでお越しください。
また、当院にはインプラント治療に詳しいコーディネーターが在籍しており、治療に関する疑問や不安をじっくりとお伺いします。患者様のお気持ちを尊重し、納得いただけるまで丁寧にご案内しますので、どうぞ安心してご相談ください。
Step2 精密検査と診査・診断
カウンセリングの後は、実際にお口の状態を詳しく調べます。歯科用CTによる三次元的な骨の状態や神経・血管の位置の確認、かみ合わせのチェックなどを行い、正確な診断につなげます。
また、治療に入る前に「残せる歯があるかどうか」を見極めることも重要です。私たちは「天然の歯をできるだけ活かす」方針を大切にしています。そのため、まずはご自身の歯を残す方法が可能かを確認し、抜歯が必要と判断された場合に限り、インプラント治療を検討します。
さらに、骨量が少ない場合にも、CT画像やマイクロスコープ(拡大鏡)を使って精密に診査し、骨の状態を正確に把握します。これにより、骨移植が必要かどうか、または角度を工夫したインプラント埋入で対応できるかを判断します。患者様にとって将来的に安定した状態を目指すため、原因の分析と長期的な視点を持った治療計画を立てています。
Step3 治療計画のご説明
検査結果をもとに、患者様一人ひとりに合わせた治療プランをご提案します。
費用や期間、予想される経過、そして考えられるリスクや注意点についても丁寧にご説明し、十分にご理解・ご納得いただいたうえで治療を始めます。無理に治療を勧めることはありませんので、疑問点があればその場でご遠慮なくお尋ねください。
Step4 手術と仮歯の装着
治療が決定しましたら、まずインプラントの埋入手術を行います。手術は通常、半日程度で完了し、その日のうちにご帰宅いただけるケースもあります。必要に応じて残っている歯を抜歯し、お口の中を清潔に整えてからインプラントを埋め込みます。
また、手術は局所麻酔で行われ、必要に応じて麻酔科の専門医による静脈内鎮静法をご提案する場合もあります。これは点滴でリラックスした状態をつくり、不安や緊張をやわらげる方法です。
さらに当院では、インプラント手術をサポートす機器を導入しています。これはCT画像データをもとに、インプラントの埋入位置や角度をリアルタイムで確認しながら施術を進めるシステムで、精度の高い治療計画の実行を支援します。
Step5 休憩と術後の経過観察
手術後は、すぐに帰宅できる場合もありますが、体調を整えてからお帰りいただけるように院内で休憩していただきます。専用のリカバリールームをご用意しており、静かな空間でリラックスしてお休みいただけます。必要に応じて医師やスタッフが体調を確認し、安全を第一にサポートいたします。
Step6 仮歯の装着と日常生活への移行
手術の翌日には、インプラントに一時的な仮歯(レジン製の人工歯)を装着します。仮歯は最終的な人工歯を製作するまでの間、見た目や咀嚼機能を補う役割を果たします。これにより、食事や会話を行いやすくなり、治療中の生活にも配慮できます。
Step7 最終ブリッジの装着とアフターケア
インプラントがあごの骨と結合するまでには、通常数か月の期間が必要です。その間は仮歯を使用していただき、経過を確認します。治癒が安定した時点で、耐久性や審美性に配慮した最終的な人工歯(ブリッジ)を装着し、治療は完了となります。
ただし、インプラントを長く快適に使用するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。当院では歯科医師と歯科衛生士が連携し、噛み合わせや歯ぐきの状態、インプラント周囲の清掃状況を丁寧にチェックいたします。また、ご自宅でのセルフケアの方法についてもお伝えし、日常生活に取り入れていただけるようサポートいたします。
オールオン4に関するQ&A
Q1. オールオン4のインプラントはどのくらいもちますか?
A. インプラントは素材や設計だけでなく、患者様の骨の状態・噛み合わせ・日々のケア・定期メンテナンスの継続によって大きく寿命が左右されます。国内外の臨床報告では長期に機能するケースが多いとされていますが、すべての方で同じ結果を保証するものではありません。
長持ちの鍵は次の4点です。
・定期検診:(噛み合わせ・清掃状態・周囲粘膜の確認)
・プロフェッショナルケア:(バイオフィルム除去・リスクに応じた間隔の設定)
・ホームケア:(ブラッシング/補助清掃具の継続)
・生活習慣の見直し:(喫煙・歯ぎしり対策、糖尿病コントロールなど)
Q2. 手術の痛みはありますか?
A.手術は局所麻酔下で行い、必要に応じて静脈内鎮静法を併用します。処置中の痛みは多くの方でコントロール可能ですが、術後に腫れ・違和感・軽度の疼痛が出ることがあります(出現の程度や期間には個人差)。
痛みや腫れへの対処として、
・鎮痛薬・抗菌薬の適切な内服
・冷却と安静(初期48時間の過ごし方)
・術後指示の順守(うがい・清掃・飲食のタイミング)
Q3. 義歯(ブリッジ部)の違和感は出ますか?
A.装着初期は違和感が生じやすいものの、多くの方は数週間で適応していきます。固定式のため外れやすさは少ない一方、噛みしめ癖や発音に一時的な変化が出ることがあります。
適応を早めるコツ:
・段階的な食事(やわらかい→普通食へ)
・発音練習(サ行・タ行の読み上げ、会話量を増やす)
・早期フォロー(当たり・咬合の微調整)
Q4. 年齢制限はありますか?
A.年齢のみで可否を決めることはありません。全身状態(心疾患・糖尿病・服薬内容)や骨の量・質、口腔衛生状態を総合的に評価して適応を判断します。高齢の方でも全身管理と口腔環境が整えば適応可能な場合がありますが、喫煙や未コントロールの全身疾患は治癒を阻害する要因となります。まずは検査と主治医(内科等)との連携を前提に安全性を確認します。
Q5. お手入れ方法は?(毎日のケアと定期メンテナンス)
A.オールオン4は虫歯そのものにはなりませんが、インプラント周囲炎は起こり得ます。天然歯以上にバイオフィルムの管理が重要です。
ご自宅でのケア
歯ブラシ:歯頸部〜歯肉境に45°で小刻みに。ブリッジのポンティック下も意識
タフトブラシ:支台部の清掃性を補強
スーパーフロス/スレッダー付フロス:ブリッジ下の通し清掃
歯間ブラシ:サイズ選定が重要(大きすぎると傷害の恐れ)
マウスウォッシュ:機械的清掃の補助として
就寝用ナイトガード(食いしばりが強い方):力のコントロール
歯科医院でのメンテナンス
3〜6か月毎を目安にプロケア(バイオフィルム除去・咬合チェック)
X線・プロービングで骨や軟組織の変化を定期評価
ネジゆるみやチップ・摩耗など上部構造の点検
※清掃用具の選び方・当て方はお口により異なるため、初回装着時に個別指導を行います。
Q6. 骨が少ないと言われました。オールオン4は可能ですか?
A.斜入(角度をつけた)埋入で残存骨を有効活用できるのがオールオン4の設計上の利点です。これにより骨造成を回避できる可能性がありますが、必ず回避できるわけではありません。上顎洞の形態、前歯部の骨量、全身状態をCTで三次元評価し、必要に応じて段階的計画(骨造成・本数追加等)をご提案します。
Q7. 手術当日から食事や会話はできますか?
A.状況により仮歯を早期装着し、軽食や会話が可能な計画を立てることがあります。ただし、初期固定の強さ・骨質・咬合力によって指示は異なります。
・術後直後:冷たくやわらかい食品、片寄り咀嚼の回避
・1〜2週間:弾力の弱い食品中心に
・主治医の許可後:通常食へ段階的に戻す
※無理をせず、指示どおりの食事計画を守ることが安定化に寄与します。
Q8. トラブルを避けるために気をつけることは?
A.
・喫煙の中止(周囲炎・骨結合遅延のリスク)
・糖尿病のコントロール(HbA1cの安定)
・歯ぎしり対策(ナイトガード・ストレスマネジメント)
・自己判断での分解・増し締め禁止(スクリュー損傷の恐れ)
・異常時は早期受診(出血・腫脹・動揺・口臭の変化など)
インプラント治療における一般的なリスクや副作用
- インプラント治療は、自費診療(保険適用外)となります。
- 骨の成長途中のお子様(およそ18歳未満の方)は、インプラント治療はできません。 また、痛み止め、抗生物質等を使用するため、妊娠中の方、妊娠の可能性のある方、授乳中の方は、インプラント治療を控えてください。
- 心臓の疾患、骨粗鬆症などの方は、内科的な側面からインプラント治療に適さない場合があります。また普段服薬しているお薬等も治療に影響する場合があるので、治療前に歯科医師に申告してください。
- インプラント治療は、外科手術を行う必要があります。手術では、今までは問題がなかった神経や血管などにも手を加えることがあるため、リスクが生じます。また、手術自体受けられない場合もあります。
- 免疫力や抵抗力が低下しやすく、歯周病の発生リスクが高いとされる糖尿病の方、口腔内の衛生状態の悪い方、顎の骨が足りない方、喫煙者の方は、事前に生活習慣の改善・治療が必要な場合があります。
- インプラント治療は、顎の骨に穴をあけて人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を被せます。インプラントが骨に接着するまでに約3~6ヶ月の治癒期間を要します。また、骨造成手術を行う場合は、さらに治療期間がかかります。
- インプラント手術の際に下顎神経に触れた、もしくは近かったなどの影響により、下歯槽神経の損傷(知覚異常や鈍麻)を起こす場合があります。インプラントによる神経の圧迫・損傷・切断がある場合は、インプラントを撤去します。状況によっては、経過を見る場合や、内服薬で治療を行う場合もあります。
- 上顎にインプラントを埋める際に、上顎洞を破るリスクがあります。手術した時に感染が生じると蓄膿症になる場合があります。この場合、インプラントを除去することがあります。
- インプラント手術直後は、違和感・痛み・腫れ・出血などが発生する場合がありますが、一時的なもので、多くの場合2~3日でおさまります。
- インプラント治療後は、定期健診とメインテナンスを継続する必要があります。インプラントは日ごろから丁寧なメインテナンスが必要です。また、口の中の衛生状態が悪いと、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)という病気にかかる可能性があります。