歯科におけるアンチエイジングとは?
美しく、元気に長生きするためには、歯にまつわるトラブルの治療や予防、そして歯の機能回復や審美回復をする事がとても大切です。
失ってしまった歯はインプラント治療でよく噛める歯に機能回復します。また、虫歯や歯周病で傷んでしまった歯は審美歯科治療で美しい歯に回復します。
最新の歯科治療を行い、口腔内の老化を食い止める事で全身の健康維持が保たれ、美しく健康的に歳を重ね、生活の質(Quality Of Life)を向上させる事に貢献できると考えています。
アンチエイジングのための歯科治療例としては、審美、インプラント、ノンメタル治療などがあります。歯を白く美しくすることで口元を若々しくし、失った歯を補うことで噛む機能を取り戻します。噛むことは脳の活性化につながり、老化の防止になると言われています。
容姿管理(自然で美しい笑顔づくり)
当院では、単に歯を白くすることを目的とせず、患者様本来のお口の健康や調和の回復を大切にしています。歯だけでなく、歯ぐきの色や質感、唇のバランス、さらには顔全体の印象まで考慮した治療を行うことで、自然で若々しい笑顔を引き出すことを目指しています。
治療の際には、若い頃のお写真をお持ちいただき、当時の口元を参考にする場合もあります。特に「スマイルライン」を意識し、笑った時に口元が美しく見える設計を行います。また、ご高齢の方に多いお悩みであるほうれい線についても配慮し、シワが目立ちにくい口元づくりを心がけています。
実際に「人前で笑うことが楽しみになった」「家族や友人と写真を撮ることに抵抗がなくなった」といったお声をいただくこともあり、見た目の改善が気持ちの若返りにつながるケースも少なくありません。
生活管理(日常習慣のサポート)
健康的な口元を維持するためには、治療だけでなく日々の生活習慣の見直しも欠かせません。当院では、定期的なメンテナンスを通じて歯周病菌のコントロールを図るとともに、必要に応じてサプリメントのご提案も行っています。栄養面や生活習慣からもアプローチすることで、長期的に健康なお口を維持できるようサポートいたします。
寿命管理(人生をより豊かにするために)
「しっかり噛める歯を保つことは、全身の健康や生活の質の向上にもつながる」と言われています。歯がある方は認知症のリスクが低いと報告されていることもあり、お口の健康を守ることは人生全体のアンチエイジングに直結します。
山手歯科クリニック大井町では、年齢を重ねてもイキイキと自分らしく過ごしていただけるよう、包括的な視点でサポートを行っています。健康な歯と笑顔を守ることは、日々の生活をより前向きに、豊かにするための大切なステップだと考えています。
「抗加齢」への3つのアプローチ
1. 口腔内の健康を守る
加齢に伴って歯ぐきや歯の支えとなる骨は少しずつ変化していきます。そのため、歯周病の原因となるプラーク(歯垢)や歯石をしっかりと取り除き、細菌感染から歯や歯肉を守ることが重要です。定期的なプロフェッショナルケアと毎日の丁寧なブラッシングを組み合わせることで、生涯にわたり自分の歯で食事を楽しむことを目指します。口腔内の健康を維持することは、全身の健康と直結する大切な基盤です。
2. 歯や口元の美しさを整える
見た目の若々しさは、お口元の印象に大きく左右されます。当院では、審美歯科治療やホワイトニングを通じて歯の色や形を改善し、自然で明るい笑顔を引き出します。また、加齢に伴うお悩みの一つであるほうれい線についても、周囲の筋肉やバランスを考慮しながら改善をサポートします。口元が整うことで表情が豊かになり、自信を持って人と接する機会が増えることは、心の健康にも良い影響をもたらします。美しく健康的な笑顔は、アンチエイジングの大きな力となります。
3. 噛み合わせと機能の改善
お口は「噛む」「飲み込む」「話す」といった基本的な機能を担っています。噛み合わせを整えることは、これらの機能を快適に保つだけでなく、全身のバランスや健康にもつながります。特に「よく噛むこと」は脳の働きを活性化させ、認知症予防にも有効であると考えられています。適切な噛み合わせを維持することは、アンチエイジングの観点からも大切な要素であり、健やかな日常生活を送るための鍵となります。
有害金属を使わない「ノンメタル・メタルフリー治療」とは
ノンメタル・メタルフリー治療とは、口腔内で金属を使用せずに行う歯科治療のことを指します。従来の歯科治療では、パラジウム合金や水銀を含むアマルガムといった金属が詰め物や被せ物に用いられてきました。しかし、これらは本来口腔内に存在しない成分であり、金属アレルギーや全身的な不調につながる可能性が指摘されています。
当院では、こうした金属をできるだけ使用しない方針をとり、すでに口腔内にある金属修復物についても、必要に応じて安全に除去します。そのうえで、オールセラミックやジルコニアといった非金属素材を使用した詰め物・被せ物・土台へと置き換えることで、より安心して長期的に使える治療を提供しています。
非金属素材の特徴とメリット
オールセラミックやジルコニア、ジルコニアセラミックは、いずれも金属を含まない素材であるため、生体親和性が高く、金属アレルギーの心配がありません。また、自然の歯に近い透明感や色調を再現できるため、見た目の面でも優れています。さらに、金属が体内に溶け出す心配がないため、口腔内だけでなく全身の健康にも配慮した治療選択といえます。
金属アレルギーとメタルフリー治療
すでに金属による皮膚症状や体調の変化が現れている方の場合、歯科金属を除去することで症状の改善が期待できるケースもあります。当院では、必要に応じて医科での診断と連携しながら治療計画を立て、患者様一人ひとりの体質や生活背景に合わせたメタルフリー治療を行っています。
金属アレルギーと歯科治療の関わり
銀歯などの修復物に含まれる金属は、口腔内で微量に溶け出すことがあります。この金属イオンが体内のタンパク質と結合すると、本来は無害なタンパク質が変化し、アレルゲンとなることがあります。その結果、接触皮膚炎のように局所に症状が出る場合や、血流を介して全身に広がり全身性皮膚炎として現れることもあるとされています。
近年、金属アレルギーを抱える方は増加傾向にあり、日本国内では予備群も含めると約1,000万人、国民の12人に1人が該当すると推測されています。代表的な症状には肌荒れや円形脱毛症などが挙げられます。もし検査や診断によって歯科用金属が原因と考えられる場合、薬による一時的な対症療法だけでは十分ではなく、原因となる金属を取り除く治療が必要になるケースもあります。
金属アレルギーの検査としてはパッチテストが一般的ですが、金属そのものではなくタンパク質と結合した化合物が反応の原因となるため、必ずしも正確に判明しない場合がある点にも注意が必要です。
銀歯が体に与える影響の可能性
口腔内に金属が存在すると、微弱な電流(ガルバニー電流)が発生することがあります。これはアルミホイルを噛んだときに感じる不快な感覚に似ており、脳や神経系の働きに影響を与える可能性が指摘されています。原因が特定できない体調不良やめまいの背景に、こうした電流が関係しているのではないかと考えられる場合もあります。
さらに、銀歯が電磁波を受信するアンテナのように働き、スマートフォンやパソコンから発せられる電磁波を体内に取り込みやすくするのではないか、という見解もあります。これが健康に影響する要因の一つと考える専門家もいます。
銀歯・金属と頭痛の関係
銀歯に含まれる金属やアマルガムの水銀、あるいは電磁波の影響によって頭痛が起こる可能性があると報告されています。脳には磁気を感じる器官が存在するとされ、電磁波の影響でその働きが乱れると片頭痛などを引き起こす要因になるのではないかと考えられています。
また、ガルバニー電流が神経伝達の仕組みに影響を与えることで、痛覚が異常に働き、頭痛や倦怠感が現れる可能性もあります。医学的にも「原因不明」とされる症状の背景に、こうした要因が関与しているのではないかと指摘する声もあります。
カリエスリスク(むし歯の再発リスク)
大人のむし歯の多くは、歯と銀歯の境目から発生すると言われています。これは磨き残しが原因というよりも、金属修復物が経年的に劣化し、歯と詰め物の間にすき間ができるためです。口腔内は酸性・アルカリ性の変化や温度差が大きい過酷な環境であり、金属は摩耗や腐食が進みやすい性質を持っています。その結果、二次むし歯(治療した部分からのむし歯再発)につながりやすいのです。
一方、セラミック素材は化学的に安定しているため、長期間使用しても劣化しにくく、歯との適合性も高いのが特徴です。そのため、セラミック修復は二次むし歯のリスクを軽減しやすい治療とされています。
銀歯による審美面と健康面のデメリット
銀歯は口を開けたときに目立ちやすく、自然な笑顔を損なう原因になります。さらに、時間が経つと金属成分が溶け出し、歯や歯ぐきが黒ずむ「メタルタトゥー」を起こすこともあります。
銀歯の表面には目に見えない微細な傷があり、そこに細菌が入り込むことでプラークが付着しやすくなります。歯磨きでは完全に取り除けないため、口の中に違和感やねばつきを感じやすいという欠点もあります。これに対し、セラミックは焼成時に表面がコーティングされ、滑らかで汚れが付きにくいため、清潔さを保ちやすいという特徴があります。
歯科金属と全身への影響について
歯科治療に使用される金属は、見た目の不自然さ(銀色の詰め物や被せ物による審美性の低下)だけでなく、体にさまざまな影響を及ぼす可能性が指摘されています。金属が口腔内で化学的に変化したり、電流や電磁波に関連して作用することで、口腔内だけでなく全身の健康に関与すると考えられているのです。当院では、必要に応じて医科との連携を図りながら、金属を使用しない「メタルフリー治療」をご提案しています。
イオン化・溶出による影響
金属は口の中で唾液などに触れることで微量に溶け出すことがあり、その結果、歯ぐきに黒ずみ(メタルタトゥー)が生じたり、体内に取り込まれてアレルギー症状を引き起こす可能性があるとされています。蓄積された金属が全身に影響を与えることも懸念されており、金属アレルギーをお持ちの方や皮膚症状に悩む方にとって注意すべき要素の一つです。
ガルバニー電流
異なる種類の金属が口腔内に存在すると、唾液を介して微弱な電流(ガルバニー電流)が生じる場合があります。この電流は、自律神経のバランスに影響し、頭痛や倦怠感などの体調不良を感じる要因のひとつとして報告されることもあります。こうした背景から、金属を使用しない修復材を選択することで、不快症状の軽減につながると考えられています。
電磁波との関わり
近年、スマートフォンやWi-Fiなどの電磁波が身近になっていますが、口腔内にある金属がアンテナのように働き、電磁波を集めてしまう可能性が指摘されています。その結果、一部の方では「電磁波過敏症」と呼ばれる不調が見られることもあり、金属修復物が要因の一つと考えられるケースもあります。
毒性が懸念される歯科用金属について
これまで歯科治療では、詰め物や被せ物としてさまざまな種類の金属が使われてきました。代表的なものには、金銀パラジウム合金、水銀アマルガム、ニッケルクロム合金、銀合金、コバルトクロム合金などがあります。これらの金属の中には、生体にとって好ましくない成分を含むものもあり、人によっては口腔内だけでなく全身に影響を及ぼす場合があると考えられています。金属アレルギーや慢性的な疲労感、不眠といった症状に関連があるとされるケースも報告されています。
金銀パラジウム合金
日本では広く使用されてきた金属ですが、金属アレルギーの検査であるリンパ球幼若化試験において、一定数の方に陽性反応が出ることが知られています。ドイツではかつて、妊婦や幼児への使用を避けるよう勧告がなされた経緯もあり、体質によって注意が必要とされています。
水銀アマルガム
水銀を多く含む詰め物で、かつては虫歯治療に一般的に用いられていました。水銀は神経毒性が強いとされ、イギリスやスウェーデンなどの国々では妊婦への使用を制限する動きがすでに1980年代から見られました。現在では、日本でも徐々に使用されなくなってきています。
ニッケルクロム合金
ニッケルやクロムは必須ミネラルとして微量であれば体に必要ですが、合金として用いられる場合にはアレルギーや発がん性のリスクが指摘されています。特に六価クロムは問題視され、先進国の多くでは使用制限や禁止の方向に進んでいます。
銀合金
銀は酸化しやすく、口腔内という環境では劣化が進みやすい金属です。そのため歯ぐきに黒い変色(メタルタトゥー)が起こる場合があり、また溶け出した成分が体内に取り込まれるリスクも懸念されています。
金合金
金は安定性の高い金属とされていますが、必ずしもアレルギーが起こらないわけではありません。例えば18金には純金以外の金属が混ざっており、その成分によってアレルギー反応が出る場合もあります。純金やプラチナでも稀にアレルギーが起こるケースが報告されています。
チタン
チタンは生体親和性が高い素材としてインプラントや修復材料に多用されていますが、ごく稀にアレルギー反応を示す方もいます。また、電磁波との関わりについて懸念される意見もあり、2022年にはEUで酸化チタンの使用が全面的に禁止されるなど、国際的な規制の動きもあります。今後、歯科領域での使用に影響が及ぶ可能性も否定できません。
口腔内の「病巣」と全身の健康への影響
歯や歯ぐきの中に慢性的な細菌感染や炎症が存在する状態は「病巣(びょうそう)」と呼ばれます。自覚症状がほとんどなくても、その内部では細菌や炎症性物質が発生し、血管を通じて全身へ広がることがあります。その結果、体のさまざまな部位に悪影響を及ぼしたり、免疫が過剰に反応して不調につながるケースもあると考えられています。
病巣からは細菌そのものや毒素、炎症性物質が血液を介して全身に巡るため、アレルギー反応や慢性的な疲労感など、口腔内のトラブルとは一見関係のない不調が起こることもあります。こうした観点からも、歯や歯ぐきの健康を整えることは口腔内だけでなく全身の健康維持にも重要だと考えられます。
歯周病と病巣感染
歯周病は歯を支える組織に炎症を起こす病気であり、歯ぐきの腫れや出血といった症状だけでなく、細菌や炎症物質が病巣となり全身に影響を及ぼす可能性があると医科でも注目されています。糖尿病や心疾患との関連も研究されており、定期的な予防・治療が欠かせません。
歯根破折と病巣感染
歯の根が割れてしまう「歯根破折」は、割れ目から細菌が侵入しやすく、内部で感染や炎症を引き起こします。この状態が病巣となることで、口腔内だけでなく全身への影響につながる場合もあります。痛みが少なくても放置せず、適切な診査・診断が必要です。
失活歯と病巣感染
神経を取る治療を行った歯(失活歯)は、血流がなくなるため内部が無菌状態ではなく、細菌や毒素が残ることがあります。これが慢性的な炎症源となり、体調に影響する要因のひとつと考えられています。違和感や変色が見られる場合は、精密な検査による確認が望まれます。
ノンメタル・メタルフリー治療の種類について
セラミック治療
セラミック治療では、金属を使わずにセラミックやジルコニアといった非金属素材で歯を修復します。これらの素材は生体親和性が高く、金属アレルギーの心配がほとんどありません。また、天然の歯に近い透明感と色調を再現できるため、見た目の美しさにも優れています。機能性と審美性を両立させたい方に適した治療法といえます。
ジルコニアインプラント
当院では、インプラント治療において金属を一切使用しない「オールジルコニアインプラントシステム」を採用しています。人工歯の上部構造だけでなく、顎の骨に埋め込むインプラント本体までジルコニア製で構成されているため、金属アレルギーの懸念が少なく、より自然で美しい仕上がりを目指すことが可能です。審美性や長期的な安定性を重視される方に選ばれている治療です。
マウスピース矯正
マウスピース型矯正装置は、従来のワイヤー矯正のように金属を使わないため、装置が目立ちにくく、金属アレルギーが心配な方にも安心してご利用いただけます。透明なマウスピースを段階的に取り替えて歯を動かすため、周囲から気づかれにくく、食事や歯磨きの際には取り外しができる利便性も大きな特徴です。
メタルフリーデンチャー
「ノンメタル・メタルフリーのクラスプデンチャー」は、従来の保険の入れ歯に見られる金属のバネを使用せず、特殊な樹脂素材を用いた一体型のアームで固定する入れ歯です。金属が見えないため、見た目が自然で審美性に優れているほか、金属アレルギーのリスクを軽減できる点もメリットです。口を開けたときに入れ歯が目立つことを気にされていた方にも適した選択肢となります。
ノンメタル土台:ファイバーコア
神経のない歯につける土台(コア)は従来金属を使用していましたが、金属アレルギーやガルバニック電琉の発生源になりえます。
ファイバーコアの材質は歯根に近い弾性係数なので、今までの金属の土台のように歯根に負担がかかって歯根が破折するトラブルが激減しました。 また、天然歯の土台と同じ色調と光透過性で、上からオールセラミック冠を被せると天然歯と見分けがつかないほど自然な色調になります。
特徴
- 土台としての強度がある
- 電気を発生しない
- 生体親和性が高い
ノンメタル 詰め物・被せ物:オールセラミック
金属をまったく使用しないので、透明感があり、天然の歯に最も近い色調を再現できます。
特徴
- 審美性に大変優れている
- 永久に変色しない
- セラミックには歯垢が付きにくく、付いてもすぐとれる
- 金属を使用しないので歯と歯ぐきの境目が自然
歯の色に近いセラミックで虫歯を部分的に詰める方法です。すでに金属の詰め物が入っている方もセラミックインレーに交換できます。
裏側が金属でできた前歯の被せ物をオールセラミックに交換しました。
ノンメタル 詰め物・被せ物:ハイブリッド
セラミックとプラスチックを混ぜた材質で、硬さも天然歯とほぼ同じなので噛み合う歯が痛みにくいです。またセラミックと比べて安価であるため治療費を抑えられます。 短所は長年使用していると若干水分を吸い込むために起こる変色で、見映えがオールセラミックよりやや劣ります。
ノンメタル義歯
入れ歯に使用する金属は生体に対して為害作用を発揮することがあります。金属をまったく使わないので非常に軽く、金属アレルギー、ガルバニック電流の心配がありません。 柔らかい素材でできており、バネに金属を使わないため目立ちません。バネが見えたくない方にお勧めです。
ノンメタル・メタルフリー治療に関するよくあるご質問
Q. 保険診療でノンメタル・メタルフリー治療はできますか?
A. 条件を満たす場合に限り、保険適用でノンメタル・メタルフリー素材を使用することが可能です。たとえば、CAD/CAM冠と呼ばれるレジンとセラミックを組み合わせた素材は、小臼歯(4番・5番)や条件付きで第一大臼歯(6番)に使用できます。ただし、欠損歯がある場合や咬合圧(噛み合わせの力)が過度にかかる場合は適応外となることもあります。被せ物に関しては多くの歯に対応可能ですが、保険の範囲では素材や色調に制約があり、十分にメタルフリー治療を実現するのは難しいこともあります。
Q. デジタルセラミックは前歯にも使えますか?
A. デジタルセラミックは主に奥歯に適しています。これは、機械による削り出しで製作されるため、精密な色調表現が難しく、前歯のように見た目の自然さが重視される部分には不向きだからです。臼歯部であれば十分に機能性を発揮できるため、目立たない位置での使用が推奨されます。
Q. 金属アレルギーの検査は歯科でできますか?
A. 検査自体は歯科では行えません。パッチテストなどの検査は皮膚科など医科で行われるため、必要に応じて専門医をご紹介いたします。金属アレルギーと診断された場合、ノンメタル・メタルフリー治療を進めるにあたり皮膚科と連携しながら安全に進めることが大切です。金属除去の際に一時的に症状が強く出る可能性もあるため、事前に適切な対応を検討します。
Q. ノンメタル・メタルフリー治療を受ければ、金属アレルギーは治りますか?
A. 金属を取り除くことで症状が改善する方は多くいらっしゃいます。早ければ数週間で改善が見られる場合もありますが、体質や原因の違いにより1年ほどかかることもあります。また、まれに症状が残るケースもあります。その場合、歯の土台(コア)や根管治療で用いられた材料など、他の要因が関係していることもあるため、医科と連携しながら原因を丁寧に確認していきます。
Q. セラミックの土台に金属が入っています。金属を使わない方法はありますか?
A. はい、ファイバーコアと呼ばれる金属を使用しない土台があります。ただし、コアを変更する場合は上にかぶせるセラミック冠も新しく製作する必要があります。
Q. 以前入れた銀歯が原因で、最近アレルギーの症状が出ることはありますか?
A. 可能性はあります。歯科金属によるアレルギーは、装着直後ではなく、数カ月~数年経過してから発症することも少なくありません。金属が口腔内で徐々に溶け出し、イオン化したものが体内に取り込まれることでアレルギー反応が起こると考えられています。
Q. 食いしばりが強いのですが、セラミックで治療できますか?
A. 強い咬合力がかかる奥歯では、従来は金合金などが選択されることが多いですが、現在では「ジルコニアセラミック」を使用することで強度を確保しながらノンメタル・メタルフリー治療を行える場合もあります。ただし、硬さの影響で対合歯(噛み合う歯)に負担がかかる可能性もあるため、事前に咬み合わせをしっかり確認したうえで治療計画を立てることが重要です。
まとめ
メタルフリー治療は、見た目の自然さだけでなく、金属アレルギーのリスク低減や長期的な口腔内の健康維持にもつながる治療法です。ただし、すべてのケースに万能ではなく、歯の状態や全身の健康状態によって適応が異なるため、まずは専門医にご相談ください。山手歯科クリニック大井町では、医科との連携を大切にしながら、患者様に最適な治療プランをご提案しています。